新日本酒紀行 地域を醸すもの 日本酒

週刊ダイヤモンド 新日本酒紀行 地域を醸すもの・根知男山 NO.179

自社田と根知駒ヶ岳と渡辺吉樹さん(「吉」は「土に吉」)

新日本酒紀行 地域を醸すもの

No.179

新潟県糸魚川市「根知男山」

山本洋子:酒食ジャーナリスト

『新たな価値で未来へつなぐ酒造り!

 根知谷で完結するドメーヌ酒蔵』

(本文より)

「酒造りは根知谷を守るため。この谷で完結する酒蔵です」と、渡辺酒造店6代目の渡辺吉樹さん(「吉」は「土に吉」、以下同)

 蔵が立つのは日本百名山の雨飾山を水源とする根知川の扇状地。

 

谷は東西に開けて、緩やかな傾斜地が続く。日照に恵まれ、冬は雪が多く水量も豊富。

 

海に近く昼は海から山へ向かって風が吹き、夜は山から吹き下ろす、寒暖差も十分な酒米作りの好適地だ。

 吉樹さんが蔵を継いだ33年前、日本酒の工業化が進み、消費者の酒離れが始まった。

小さな蔵にできることを模索し、テロワールとビンテージを誇れる酒造りへと舵を切った。

 2003年に酒米の栽培を開始し、現在、自社田は15ha。

根知谷の米だけで醸すドメーヌ酒蔵に。動機の一つが集落の人口減だった。

 

 2400人が890人に減少し、若い人が戻るには安定した仕事環境とやりがいが必要と、農作業と醸造に最新機械を導入して労働環境を整えながら品質を高めた。

 2010年、国際的な酒鑑評会のIWCで最優秀賞を受賞し、国内外で注目の的に。

 長男の晋太郎さんは農業高校から東京農業大学を経て、15年に入社。

農作業と酒造りに励む中、敷地内のツツジから酵母を発見し、美酒を醸す。

 吉樹さんは根知谷の自然の中で酒を楽しんでほしいと、直売店併設の豊醸蔵を18年に竣工。

地元の酒米農家兼大工の棟梁に頼み、自社所有の山の杉を204本切って釘を使わず木組みで建てた。

 米、酒、酵母、建物まで根知谷で完結させた唯一無二の地酒蔵だ。

 

 

根知男山 蔵元分離酵母仕込

 

 

 

【DATA】●渡辺酒造店・新潟県糸魚川市根小屋1197-1●代表銘柄:根知男山 純米大吟醸、根知男山 純米吟醸、根知男山 山廃仕込 純米酒、Nechi●杜氏:社員杜氏●主要な米の品種:五百万石、越淡麗

 

📸写真の説明は↓オンライン記事をどうぞ

https://diamond.jp/articles/-/252783

 

◉渡辺酒造店→ https://nechiotokoyama.jp

 

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新日本酒紀行 地域を醸すもの Number179

週刊ダイヤモンド 2020.10.10号 2020.10.10