日本酒

玄米を食べる理由その2

「お米は太る」だの、ネガティブイメージが植え付けられたこともありました。

私が小学生のとき、給食時間に「ご飯やパンは体のエネルギーになる」「タンパク質は血や肉になる」と教わりました。

◉厚生労働省HP
人間の身体になくてはならない栄養素のうち、エネルギー(カロリー)源となる「たんぱく質・脂質・炭水化物」を『エネルギー産生栄養素』と呼んでいます。以前は、三大栄養素とも言われていました。

今は「エネルギー産生栄養素」というそうですが、当時は「三大栄養素」と習いました。

その後、エネルギーを生むのが炭水化物と脂質で、体をつくるのがタンパク質、体の調子を整えるのがビタミンとミネラルだと教わりました。5つの栄養素なので、「五大栄養素」が必要だと教わったのです。

科学としての栄養学の歴史は、そう古くはないようです。18 世紀後半、空気中の酸素を発見したと言われるフランスの学者が食物と人間のエネルギー代謝の概念をつくり、これが栄養学の出発点だといわれています。

人間が食べ物からエネルギーを得ているとしたら、その源は何か?という研究がドイツで始まり、炭水化物、脂質、タンパク質といった「三大栄養素」の発見、そして、ビタミン、ミネラルといった身体 の調子を整える栄養素の発見が加わって「五大栄養素」に展開したそうです。

ですが、「五大栄養素」時代、カロリーにも関係がない、食物繊維は見向きもされませんでした。

ですが

最近の研究で、食物繊維が見直されています。

◉厚生労働省HP 食物繊維の必要性と健康

↑こちらに詳しく。以下HPより抜粋↓

食物繊維は消化・吸収されずに、小腸を通って大腸まで達する食品成分です。便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっています。現在ではほとんどの日本人に不足している食品成分ですので、積極的に摂取することが勧められます。

便の体積を増やす材料となるとともに、大腸内の環境を改善する腸内細菌に利用され、これらの菌を増やすことが明らかとなっています。

食物繊維は、魚介類や肉類などの動物性食品にはほとんど含まれず、植物性食品に多く含まれます。おすすめのとり方は、主食の穀類からとることです。1日のうち1食を玄米ごはん・麦ごはん・胚芽米ごはんに置き換えると、効率的に食物繊維が摂取できます。また、豆類・野菜類・果実類・きのこ類・藻類などにも多く含まれています。特にそば・ライ麦パン・しらたき・さつまいも・切り干し大根・かぼちゃ・ごぼう・たけのこ・ブロッコリー・モロヘイヤ・糸引き納豆・いんげん豆・あずき・おから・しいたけ・ひじきなどは、1食あたり摂取する量の中に食物繊維が2~3gも含まれています。効率的に食物繊維をとるには、これらの食材を毎日の食事の中にうまくとり入れると良いでしょう。

欧米において一日あたり24g以上の摂取で、心筋梗塞のリスク低下が観察されるとの研究報告があります。体内でコレステロールから作られる胆汁酸の体外(便中)への排泄を促進し、血中コレステロール値を下げます。また食後の血糖値の急激な上昇を抑える作用もあります。このように食物繊維は多くの糖尿病虚血性心疾患などの生活習慣病に対して、予防効果が認められています。さらに便の量を増加させるとともに、腸内のビフィズス菌乳酸菌などの善玉菌の割合を増やし、腸内環境を正常に整える作用も知られています。

食物繊維は現在、多くの日本人が不足気味ですので、まずは1日あたりプラス3~4gを目標に、積極的に摂取することが勧められる食品成分です。

 

食物繊維が含まれるのは外側の部分です。ならば、お米も野菜も魚も全体を食べる”丸ごと食べる”方が、いいのではないでしょうか。調理が簡単でゴミも出ません。昔の人は、丸ごとをとっていました。

腸内の環境こそが大事!といわれています。

腸に良い菌を増やすには、食物繊維や、良い菌が含まれる発酵食品も良いと言われています。

食物繊維は、腸内細菌の大好物だそうです。

とくに

日本人の腸内の善玉菌は食物繊維を好む!ことがわかったそうです。おなかの中の菌は生きています。よい菌が生きるためには、好みの食べ物が必要。食物繊維がなければ、善玉菌が生きていけないというわけです。

玄米や海藻を食べるとトタンにお通じがよくなったり、快調になるのは、食物繊維を好む善玉菌が元気になるから!なんですね。

食物繊維は何にたくさん含まれているかというと、米や麦など丸ごとの穀類、海藻、きのこ、サツマイモや里芋など芋類、ごぼうや人参、豆にも含まれています。

昔ながらの日本の和食は、食物繊維だらけ!です。

昔の人の食事は、玄米ごはんや麦ごはんなど雑穀ごはん、海藻と豆腐の味噌汁、納豆、ゴボウのきんぴら、切り干し大根とひじきの煮物、ぬか漬けやたくあん漬け、納豆、梅干し、おやつは焼き芋・・・腸内の善玉菌にとって、嬉しいものばかりだったんですね。  

身体も心もすっきり!ピタリと決まるのが、食物繊維が含まれた和のごはん(パスタやパンにも全粒粉を使ったものがあります)  

玄米や麦ごはん+季節の野菜や魚+ぬか漬けや納豆などの発酵食品の組み合わせ。ごま塩に海藻たっぷりの味噌汁、梅干し漬物

これがいいんですね!

今、日本の食料自給率が4割を切ったことが、問題になっています。

◉農林水産省HP 食料自給率・食料自給力について

ごはん(サツマイモも!)なら、狭い国土でも、食料自給率が100%を超えることができます!

食べる人が減って、田んぼが減反されているのはもったいない話です。

地域で旬にとれる野菜や穀物を丸ごとを食べる、それが簡単でおいしい長寿の秘訣。マグロのトロなど、一部分を食べるのは、たまの贅沢にして、ハレとケのメリハリをつけて暮らす。贅沢品はありがたく、たまのご馳走としていただく。

魚の丸ごとは、イワシを干しためざしや丸干し。ホタルイカ、じゃこ!!安くて健康によくておいしくて、いいことだらけ。

というわけで、いろんな意味で、食べるときは「丸ごと」がキーワードだと思っています。英語でいうところのWhole Foods。海外には、その名をつけたスーパーもありますね。