週刊ダイヤモンド 2022年1月15日号では、97年ぶりに豊島屋酒店として立ち飲みを復活させた豊島屋本店をご紹介。1596年に神田で創業した豊島屋本店は、灘の酒を格安で飲ませ、肴には大きな豆腐田楽を出す居酒屋として大人気、「江戸名所図会」にも描かれた名所に!
初代はアイディアマンで、お酒が安く出せた秘密は、酒の空樽を味噌醤油蔵へリサイクルして利益を出すビジネスモデル! 「豊島屋の行動指針は不易流行です」と16代社長の吉村俊之さん。
↑1836年の「江戸名所図会」に描かれた豊島屋本店 Photo:Toshimayahonten
『江戸の酒と田楽と、
日本最古の立ち飲みが復活』
(本文より)
豊島屋十右衛門が1596年に神田で創業した豊島屋本店は、灘の酒を安く、肴に大きな豆腐田楽を出す居酒屋で大人気。「江戸名所図会」にも描かれた名所となる。
酒の空樽を味噌醤油蔵へリサイクルし、利益を出すビジネスモデルが成功した。
明治期に入り、清酒製造を開始。明治天皇の銀婚式を祝う「金婚」銘柄を立ち上げ、明治神宮や神田明神へお神酒を納める。
だが、1923年の関東大震災で店は倒壊。300年続いた居酒屋の灯は消えた。その後、酒造と卸に注力したが、東京大空襲に遭うなど困難が続く。
何度かの再建の後、2020年、創業の地近くに97年ぶりに豊島屋酒店として立ち飲みを復活。
「豊島屋の行動指針は不易流行です」と16代社長の吉村俊之さん。
せっかちな江戸っ子を待たせないよう酒の自動販売機も設置し、1杯300円から楽しめる。
俊之さんは、京都大学大学院修了後、日立製作所で半導体の研究に従事。コンサルティング会社を経て家業の豊島屋本店に入社。06年から社長を務め、創業者名を冠した「十右衛門」や、江戸酵母と東京産米で醸した「江戸酒王子」を開発。
江戸東京に特化した酒は酸味が強く甘いシェリー酒のようで、昔からの飲んべえには不評だが、女性や若い層、海外で高評価を得る。ソムリエやシェフが審査するフランスの酒コンテストKura Masterではプラチナ賞に輝いた。個性を生かして発泡酒も展開。
「日本酒を飲まない人にも楽しんでほしい」と俊之さんは不易流行を心に提案を続ける。
全量東京都産米を使用。「江戸酵母」で醸した新しい酒。酸度8.2、日本酒度-40、アルコール度13%。酸味と甘味のバランスが個性的な純米吟醸酒。パリで開催された”Kura Master 2020″純米酒部門でプラチナ賞(最高賞)受賞
このお酒をベースに考えられたのがこちらのスパークリング酒↓限定500本
東京発、日本の新・乾杯酒🥂日本初の東京産高級スパークリング日本酒「TOKYO PREMIUM SPAKLING SAKE 心 -Shin-」
こちらのお酒は一般社団法人日本のSAKEとWINEを愛する女性の会が企画・監修したお酒。代表理事の友田晶子さんは「江戸酒王子」を飲み、スパークリングに相応しいと閃いたそうです✨
「特徴は乳白色の淡いにごりと日本酒には珍しい豊かな酸味にあります。シャンパーニュ製法と同じ瓶内二次発酵で造られていますが、フルーティな味わいのみならず、米のお酒らしいコクや深みを一緒にお楽しみいただけますよう、あえて澱引きをしていません。古酒からくるトパーズ色がかった淡い乳白色ときめ細かくなめらかな泡を堪能ください」 とのことです!
TOKYO PREMIUM SPARKLING SAKE 心 -Shin-
豊島屋酒店でもボトルで注文できます(グラス売りはありません)
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【写真】神田スクエア内の豊島屋酒店、江戸時代から続く豆腐田楽
吉村俊之さん Photo by Yohko Yamamoto
神田スクエア内の豊島屋酒店 Photo:Toshimayahonten
神田スクエア内の豊島屋酒店 Photo:Toshimayahonten